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2015年11月

お問い合わせ

ペット関連業者さんから下記のようなお問い合わせがありましたので参考までにコチラにもメモをしておきます。


Q.

2015/11/08 17:03、株式会社C様からののメール:

加来所長様
 
いつも大変お世話になります。
 
現在ペット業界において、マーケットを奪取し続けている商品があります。
この商品について、ご意見をお伺いいたします。
 
商品名:○○水(誹謗と思われると心外ですので製品名は伏せております)
 
成分:次亜塩素酸ナトリウム+高純水(ROイオン変換)
 
従来の次亜塩素系よりはるかに安全との触れ込みで、販売されています。
 
宜しくお願い致します。


A.
これも解釈は簡単です。
従来の塩素水であるならば、滅菌は当然のことながら加えて、接触するとタンパク変性作用(モルタルや合成界面活性剤を触ると表皮が溶解する)などに近い現象で皮膚障害が必ずありました。

当該製品はその点において皮膚接触による障害が限りなく少ないように作られたスグレモノだと推察できますが、根本の次亜塩素酸ナトリウムはかなり強力な滅菌剤であり、雑菌やバクテリア(真正細菌)や表皮常在菌などの「すべて」を滅する力を有します。したがって皮膚に良いかという面を考えると断じて「良い」と表現することは出来ないはずです。

単時的な生体表面滅菌(看護師の手洗いなど)剤としては優秀であることが伺えますが、日常的なスキンケア剤としては有用菌まで滅することは否めないので不向きだと思います。

つまり、ばい菌駆除(害虫駆除も同じ)と日常的な皮膚のケアは全く違うベクトルでやらないと意味を成さないということです。つまり病気に発展するようなケースでは「完全滅菌」は必要であるでしょうが、健康体を維持する場合には不必要ということです。言い換えれば、恒常的な使用においては、お腹が痛くないのに、風邪引いてもいないのに、お薬を飲むような本末転倒な事になりかねないということです。こういう物は使用のTPOが最も大事であり、塩素系剤人気はその辺がペット業界においてはつまびらかになっていないということの代表的な例だと思います。

さらに極例をもって説明いたしますと、飲料水であれば、我々動物には天然自然が生み出した植物ビタミンや鉱物ミネラルが適正に溶け込んだ水がもっとも健康維持に寄与するわけであり、どんなに優秀な塩素剤(滅菌剤)を作り出したとしても塩素剤を混入させた飲用水が体に良いとは絶対にならないということなのです。



我々動物の命の源は良質な水源が作り出しており、その根本を微生物(バクテリア)が司っていることを改めて考えるべきだと思います。







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