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犬猫からだの仕組みの話

チワワ・短頭種【涙焼けのメカニズム】

以前雑誌にて涙焼けに関するケア方法を掲載し、また当ブログにも掲載しましたが、今回はそのメカニズムまで遡って考えてみます。

重複するぶぶんもありますが、あらためて「なぜ?」を深く知る事により 、家庭内でも適切な予防やケアに繋がりますのでぜひ覚えておきましょう。



犬の先祖は?その形は?
 

犬の種類は現在800種とも1000種とも言われますが、動物学的に歴史を遡って行くとその根源にイヌ属やオオカミの先祖であるトマークタスという動物が浮かび上がってきます。

そしてこの「北アメリカで発生したイヌ科の動物」と、「アフリカで発生した人類」が生息範囲を広げる移動の過程でおよそ3万年前に出会い、ヒトと共存する事で現在の犬に繋がる歴史がスタートするわけです(イヌはヒトと共に進化した)


 
さて、動物学的歴史の詳細はここで一旦置きます。
問題は現在私たちが飼育し家族として生活を共にしているイヌ達の特性なのですが、これらの殆どが人間の手によって交配され作り上げられた動物、いわゆる人工種であるという事。今回のテーマである涙焼けなどの原因がここにも(人工種だから)あるという事なのです。


イヌというほ乳類の元来の形、元来の大きさ、はトマークタスに代表されるように正にオオカミであります。シベリアオオカミ、アラビアオオカミ、メキシコオオカミなどに代表的されるように立派な体躯を持つ肉食獣なのです。


そして現在のイヌ達は長い歴史の中で人の手によってさまざまに品種改良される中で、小型化したり被毛が長くなったり短くなったり、耳が垂れたり顔が短くなったりしているわけですが、この事により体の構造のあちらこちらが元来のイヌというほ乳動物に必要であった形式から外れて行きます。



構造欠陥?!

見出しが少しひどい表現になっていますが、そう言わざるを得ない部分があります。
例えば短頭種であるシーズー、パグ、フレンチブル、などは特徴的に顔が短く愛くるしいルックスで私たちを和ませてくれますが、本来のイヌ属の形ではありませんし、ダックスやキャバリアなどの耳が垂れている犬種も本来の形ではなく人工的に作られたものです。


そしてこのこと「構造的に難点がある」が実は涙焼けの一番大きな要因にも繋がっているのです。
では次からは具体的な涙焼けのメカニズムについて言及します。





涙焼けはなぜ起きる?
 

文字通り「涙によって毛が焼けたような色になる」現象です。

そして涙焼けになりやすい犬種となりにくい犬種は比較的はっきりしています。
ようするにオオカミのように顔の長い犬種(長頭種)はなりにくく、シーズーのようにつぶれた顔(短頭種)や、チワワやポメラニアンのような極小種が涙焼けになりやすいのは周知の事実でしょう。


メカニズムとしては次の通りです。

1.流涙症になる
犬猫に限らず、私たち哺乳動物の殆どは眼球の表面を随時涙が流れる事によって視力の保持や瞬きや、雑菌の消毒や紫外線から目を守るなど必要な機能が保てるように出来ています。

そして24時間365日瞳の上を潤しているこの涙は基本的に外へあふれる事はありません。
鼻涙管という言わば配水管を通って喉へ流れように出来ていますが、流涙症になるとそれが上手くいかず、喉へ流れずに目尻や目頭を伝って外へあふれるわけです。

2.鼻涙管が、詰まる、折れる、塞がる
流涙症になる原因は、鼻涙管が上記の状態になることから起きるわけです。
これが自然環境に適応して体の構造が発展した野生動物では最初からそうはなりにくいの自明の理でしょう。自然というものはもっと上手く精密に出来ているものなのです。

結局、人の手によって無理矢理体を小さく作られたり短かい頭骨に作られたりした結果、涙の通り道である鼻涙管が折れたり詰まりやすくなっていることから起きるケースが殆どと言えるでしょう。ようするに流涙症になると24時間365日頬や顔の上を涙がじめじめと伝って流れるわけです。

3.涙に含まれる成分が焼ける原因の一部
涙は体液ですから基本的に汗や尿とあまり変わらない成分で構成されています。
油層、涙液層、ムチン層の3層で構成され、多くのタンパク質や脂肪酸なども含んでいるわけです。

そしてこの液体は弱アルカリ性という特徴も持ちます。
私たちヒトも同様なのですが、犬猫の皮膚の上も概ね弱酸性の脂肪酸膜で覆われていますので、この弱アルカリである涙が常時頬や顔を伝って流れていると、皮膚や被毛がいわゆる「アルカリ脱色」された状態になり変色の大きな原因となります。

4.ジメジメは雑菌の巣窟
そしてそれだけではなく、動物性のたんぱくを含んだ液体が顔周りにあり、常時高湿度の状態でもあるわけですからコレを雑菌が放っておくわけがありません。餌があり、繁殖に適した高湿度の環境下ではマラセチア菌を始めとしたさまざまな雑菌の温床となって異常繁殖し、特にマラセチア菌が分泌するカビ由来たんぱくやガスなどが赤茶色の涙焼けを増長させ、また顔周りの嫌な匂いの原因ともなって行くのです。





以上が涙焼けの原因とメカニズムです。
予防とケアの具体的な方法についてはすでに別ページに書いてありますのでそちらをご覧くとして、要は頭骨が小さくて細くて詰まりやすくなっている鼻涙管、顔が短くて角度が悪く折れ曲がりやすくなっている鼻涙管、を日々の「顔洗い」的なケアに続き、目頭からマズル部に掛けてマッサージしてやる事によってかなり防げるという事を知って欲しいのです。

実際流涙症になった犬猫を獣医さんに連れて行くと、まずホウ酸水・目薬などで目周りをキレイに清拭し、鼻涙管をマッサージする治療を施されます。鼻涙管というのは要するに筋肉で出来たパイプのようなものですから、折れたりつぶれたり詰まっていたりしてもマッサージだけで以外に簡単に改善されるものであり、80%近くはそれで治っています。


特に短頭種や小型犬のオーナーさんは子犬の頃から愛情を持って、日々の顔洗いや定期的な優しいマッサージを心がけて頂くと、悪臭も無く涙焼けの無いキレイな顔が保て、素敵なペット生活の実現に繋がりますのでご留意下さい。涙焼けになってから市販の漂白剤系の涙焼け除去剤(目に入れないで下さいという表記があります)を使用したり、雑菌が溜まるからといって塩素系除菌剤(目に入ると角膜をおかす可能性が高いです)を使用するのでは無く、日々の清掃作業が一番肝心です。病気になってからの100の治療より日々の1の予防が勝ります。







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シーズー・パグ・ボストンテリア・フレンチブルドッグ 梅雨の悪臭対策

湿度と悪臭の関係性について


ペット生活における悪臭を語る場合、梅雨と悪臭に関する関係性は切り離せません。
例えばお部屋が臭いとか、車の室内が臭いと感じる時は往々にして湿度が高い時ほどその度合いが強よく、乾燥期にはあまり臭わいません。

ではなぜ湿度が高いと臭くなりやすいのでしょう。
その原因はずばり「菌」による物なのです。

私たちの暮らす環境下には様々な菌が居ますが、とりわけ「匂い菌」と呼ばれる、酵母菌や真菌や腐敗菌やカビ菌などが室内悪臭の主な原因となります。そしてこれらの匂い菌は高湿度になるほど増殖しやすく、さらに私たち動物が体や皮膚から排泄する汗や皮脂やたんぱくなどを餌にして増殖を加速させます。




イメージを持ちやすいように分かりやすい現象を例に上げてみます。



例えば、テニスやジョギングなどをすると汗をかきます。
このさいに額などから流れ落ちる汗は臭いでしょうか?
スポーツの最中に流れ落ちる汗は、一種健康さと爽やかさを伴って居るイメージもあるように、それそのものは決して臭くはありません。

しかし汗をかいて30分〜1時間経過するとどうでしょう?
ジャージやシャツがかなり強い悪臭を放つようになってしまいます。
それほど匂い菌というものは条件が揃えば一気呵成に天文学的数量が倍率とスピードで大増殖するのです。

これを普通は「汗臭い」と表現しますが、前述したようにこの匂いは汗そのもの匂いでは無いのです。
私たち(動物の)の汗(尿や涙や汗などの体液・皮脂や皮膚の老廃物)に含まれる「尿素・尿酸・たんぱく・脂肪・脂肪酸」などを培地(餌ですね)にして、そこへ高湿度も加わって匂い菌が一気に増殖し、その菌達が出すガスの匂いなのです。





ワンコの場合・・・


さて、では具体的に梅雨場のワンコ悪臭対策の話になりますが、犬には汗腺がありません。ようするに汗はかかないのですが、問題は体の形や、その他の種としての特徴が梅雨場の悪臭の大きな原因となっているのです。

気候風土と犬種(シーズー編)でも書きましたが、犬種によっては日本犬の5倍も皮脂腺が発達している犬種も居るわけです。そして日本の梅雨は正に「高温多湿の亜熱帯気候」であり、湿度90%を遥かに超える日々が6月から9月一杯くらいまで続くわけですから皮脂たっぷりのワンコ達はたまったものではありません。モロに体中が匂い菌の温床になるわけです。

そして皮脂腺ばかりの話ではありません。
耳垂れ犬種もそうなのですが、タイトルにあるようにパグやボストンテリアなどの皮膚に皺のある犬種も梅雨場は特に気をつける必要があります。お顔の皺を広げてみるとじめじめとして酷いときには赤くただれてさえいます。そして当然のごとくこの部分へマラセチア菌を始めとした匂い菌が大増殖して悪臭を放つわけです。


したがってこういう犬種の梅雨場対策は部位の清掃(清浄)と室内の湿度管理が重要となります。
室内はエアコンの除湿モードで一定の湿度に保ち、耳の中や顔周りの皺の中や、シーズーなどは皮脂が緩みやすいお腹周りなど、日々の清拭が欠かせないスキンケアであり、実質的な消臭作業なのです。

ペット生活悪臭の根本的なメカニズムを把握し、その原因を取り除かずして、化学合成剤や塩素系剤などの消臭スプレーで室内消臭を試みても効果が得られないのは当たり前なのです。ペットショップの消臭コーナーで売られている現在主流のスプレー形式の消臭剤が一時的な消臭効果しかえられないのは、こういったメカニズムに対応されておらず、病気で言えば対症療法であり根本治療で無いのと同じで一時的な空間消臭のみで終っているわけですから数時間経てばまた臭い始め、一日に何度もスプレーする結果となっているわけです。


そしてワンコ生体の清掃を行う場合、化学合成剤や除菌力の強い塩素系剤などは確かに瞬間的な消臭や除菌など化学的清潔は得られますが、今まで何度も書いてきたように、被毛のあるワンコやニャンコなどの動物の皮膚は我々人間よりずっと弱いわけです。したがって清浄力の強い洗浄剤や除菌力の強い薬剤や合成剤や塩素剤を清掃に使うということは、結果として「消臭は出来たが皮膚は傷んだ」などの本末転倒な結果になりかねないのです。

「犬猫の体の清掃は人間の赤ちゃんをキレイにする事と同義、同質のもの」と意識して日々のケアにあたり、美しくて楽しいペット生活を楽しみましょう。





次回は梅雨時期のトイレ周りの消臭について考えてみましょう。












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犬・春のデトックス

YouTubeにてなかなか良く出来た情報動画を見つけましたのでご紹介します。
神奈川のClober鈴木美和子さんが発信されているようです。

私がいつも発信する情報の根底の一つに「犬・猫の体の仕組みを知る」「種としての特徴を知る」ということがあります。

これらを知らずしてベストな飼育が出来るはずも無く、知らないがために日々のケアにおいてさまざまな間違いや失敗を犯していると言えるでしょう。

そしてペットの世界では不思議な事に、魚やカエルなどの小動物に関しては購入する際にショップの担当者が飼育のコツや当該動物の種としての特徴(適正生活温度・湿度・ph)を説明してくれますが、こと犬や猫に関してはこれらの知識を教えてくれるショップは皆無に等しいのが現状なのです。



「家族同様」
「家族の一員」

私たちが子供を育てる際には特に母親は様々な勉強をします。
かけがえの無い大事な家族の一員と快適なペットライフを過ごすためには、やはりお勉強が必要なのです。



cloverワンポイントアドバイス 鈴木美和子

1.春のデトックス


   ※TAKU注
   春を過ぎるとペットの居る家庭で悪臭が強くなる一因にこのデトックスが
   あります。
   代謝が盛んになり、尿素・尿酸・たんぱく・脂肪・脂肪酸などの老廃物が
   一気に出始め、ベッドやトイレ周りなどに蓄積され、そこへマラセチア菌
   をはじめとした腐敗菌やカビ菌(匂い菌)などが増殖して、室内が臭くな
   るわけです。
 
   従ってペット悪臭の第一義はペットそのものをキレイにするです。
   次に必要なのはトイレ周りの清掃(分解消臭)であり、こういった状況下
   で一般的な消臭剤を室内に噴霧してもあまり効果が得られないのは自明の
   理なのです。
 


2.食物と水分でデトックス




3.マッサージでデトックス





4.温湿布でデトックス







痒みとかゆみ止め

私もよく受ける質問なのですが、アレルギー症状で痒がっているワンコやニャンコに市販の痒み止めを塗って良いかどうか。須崎獣医師のブログにアレルギーと痒みについて分かりやすく解説してありましたのでご紹介いたします。



皮膚病にかゆみ止めを塗っても良いか?

今日は、飼い主さんからのご質問にお答えしましょう!

 私の飼っている犬は柴犬ですが、アレルギーがあり、ひどい時は病院に行って飲み薬を出してもらっています。



 でも、あくまで対処療法であり、根治には至っていません。毎日パットの部分を咬んでいる為、もう何年も赤く化膿した状態で、下の前歯も完全にすり減ってなくなってしまいました。



 私も少し前にストレスからくるアレルギーで、しつこい皮膚炎を起こしたのですが、その時の体の芯から湧き上がってくるような猛烈な痒みに、こんな思いを私の犬もしているのなら、何とかしなければと強く感じました。





 私が知りたいのは、痒がっている部分に何か塗ってやった方がいいのか?という事です。あまりにも腫れていて、とてもかわいそうなので。



 でも、自分がアレルギーになった時は、そう言えば塗り薬は全く効きませんでした。やはり体の中の問題なんでしょうか…。





       ミミのままより

=========

 はじめましてミミのままさん。

 結論から申しますと、塗っても良いでしょう。

ただし、この様な場合は、

内側(体質改善)と、外側(皮膚のケア)と、両方からのケア

を考えることが大切だというのが、当院のスタンスです。

 まず、痒がっている部分に何かを塗った方がいいのかという件ですが、痒くてどうしようもないようでしたら、体質改善が進むまでの間、と限定して、カユミ止めを塗った方がいいと思います。

 当院では、食餌による体質改善を行いつつ、身体に負担の少ない(よけいなものが含まれていない)塗りものを処方し、それを塗っていただくことがありますが、それでカユミが落ち着くことは多いです。

 ただ、「塗りもの」だけでは根本的な解決には「全く」「さっぱり」ならないので、体質改善は必ずやった方がいいでしょう。

 また、「なぜパッドの部分を咬むのか?」という問い合わせをよくいただきますが、イヌの汗腺はパッドの部分に集中しているため、「腸・尿から排泄できないなら、パッドから排毒しよう!」ということで、パッド近辺からの排毒が盛んになり、それがカユミを引き起こして、咬むと思われます。

 というのは、腸の状態を良くしたり、尿経由の排泄を促進させると、パッドを舐めたり、咬んだりしなくなることが非常に多いからです。

 私も半断食の後で(半断食をした直後は排毒能力が盛んになっている)寿司屋で寿司を食べたら、アトピー性皮膚炎様の皮膚状態になり、一週間ぐらい痒くて辛かったという経験があります。

 「急にあんなことをするものではないな」と反省しましたが、「痒いというのはこんなに辛いものなのか」という貴重な体験ができました。

 また、アレルギーはどのようなものでも、精神的なストレスなどが絡んでいることが多いものです。ストレスが強くなると、消化器の動きが悪くなり、それが原因で排毒能力が下がるわけですね。その代償として、皮膚からの排泄が強化されると考えられるわけです。

 目に見える症状に対応することはもちろんですが、根本原因にも眼を向けた方が、同じことを繰り返さない身体になれると考えております。

 とにかく、今の状態は、病気というより「排泄不良状態」の可能性もあるので、何かを加えるというよりは、ため込んでいるものを出す!という方針で、対応してみるのも一つの手かと思います。

 以上が解答となりますが、参考になりましたでしょうか?

 どうしても文字だけですと、個別の対応になかなかなりにくいのですが、この情報を元に、新しい切り口が見つかれば幸いです。


 ミミのままさん、思い詰めない程度に取り組んでくださいね。スタッフ一同、心から応援しております。

        


また、アレルギー性ではなく、冬場の乾燥期に加えてエアコン暖房などで異常乾燥状態に置かれたペットは体調を崩し、特に皮膚のターンオーバーなどが上手くいかなくなった時などに強い痒みが発生します。

晩秋から初春に掛けて痒がって引っ掻いたり噛んだりして体を傷つけるワンコの多くは乾燥が原因です。

犬種によっては乾燥に強い種や逆に乾燥に弱い種も居ますので、室温や湿度への配慮はヒト以上に重要であることを知っておきましょう。




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気候風土と犬種 ダックス他垂れ耳犬

◆ダックスフント
穴熊(Dachs)と、猟犬を表す(Hund)が語源で、分かりやすく言えば穴熊ハンターと言うことになります。

非常に起源の古い犬でもあり、本来穴熊猟に使われていたダックスは、現在日本国内で見られるミニチュアやカニヘンではなくスタンダードでもっと大きな犬種です。

そして穴熊をはじめとした地下猟に使われていたわけですが、比較的大きな穴熊ではなく穴ウサギやテン猟の場合は巣穴も小さくスタンダードではもぐり込めないので、現在よく見る小型種が作られたわけです。





さて、ネット上には上記のようなダックスに関わる様々な記述が見られ、病気に関しては膝蓋骨脱臼や耳の病気などが多いことが取り上げられています。

私の場合は獣医学的見地での専門研究はしておりませんが、こういった「垂れ耳動物」に関しては自然科学や大まかな意味での動物学的見地で一定の理論が成立すると思っております。加えて地理学的な立場から見ても特徴的な傾向が見受けられます。


そこで今回は垂れ耳犬に関して解説してみます。


そもそもダックス自体も原種は耳は垂れてはいません。
むしろ、犬の祖先であるオオカミ(トマークタスなど)には本来そういう種は存在しません。
イヌ属の耳は「聞き耳」を立てるためのアンテナですから、元来立っているのが理想なのです。

垂れ耳犬は穴熊猟など、巣穴に潜って猟をさせる際に耳に土などが入らないように、穴の天井で耳をこすって傷めないように後天的に人工的に作られたものなのです。




日本には耳の垂れた哺乳動物は居ない

 

私たちペットオーナーは学術的な専門知識までは持つ必要はありませんが、少なくとも自分が飼育しているペットの特徴と、その特徴から来る構造的なウイークポイント程度は知っておくべきです。

「ダックスフントは耳が弱い」という事は業界ではほぼ共通認識となっておりますし、実際日本で飼育されているダックスフントの中耳炎・外耳炎の羅病率は驚異的に高く、あるデータでは65%が外耳炎になるとまで言われています。

ただしこれは「日本」での話です。
ちなみにロスアンゼルスの友人にダックス関連のデータを調べてもらいましたが、中耳炎・外耳炎に罹る率は日本に比べて非常に低く、おおむね30%程度という状況であるらしいのです。



さて、これが何を意味するのかが重要なのです。
私がかねがね発信している事の中心にこの事があるのです。

日本は亜熱帯気候なのです。
高温多湿の土地なのです。


ここで少し想像を巡らせて下さい。
日本に古来から生息する哺乳動物に耳の垂れた種がいるかどうか。

答えは当然NOです。



シーズーの項でも書きましたが、日本には梅雨という厄介な超高多湿な時期があります。
したがって日本に住む哺乳類たちは恐らく数百万年という長い年月をかけて、日本の気候風土に見合った体の大きさや機能が形作られて居るのです。

換毛するというのもひとつの結論ですし、あまり大型にならないのもその結果です。
私たち日本人が黒髪・胴長・短足・偏平足・低く小ぶりな鼻・小体躯であるのも全て環境に合わせて進化適応された結果なのです。


そうです。
日本では
「耳が垂れていることは許されない」のです。

この高温多湿の梅雨がある環境で耳が垂れていることは「許されない形」なのです。
すぐに耳の中の湿度や温度が上がり、日本の環境内に多く存在するマラセチアなどの酵母菌をはじめとした真菌やカビ菌の巣窟となり、中耳炎や外耳炎の原因となるわけです。




したがって、ダックスをはじめとした垂れ耳犬種を日本で飼育する際の注意事項のひとつは「耳の清潔を保持する」「常に耳内の状況に気を配る」です。通気が悪く、真菌やカビ菌が繁殖しやすいのですぐに汚れますし、悪臭の原因となります。



予防を考える。薬剤は使わない。日常の清掃に適したものを使う。


さて、ペットショップへ行けばイヤークリーナーと称する物は多数あります。
しかし勘違いしてはいけないのは、これらはたいていの場合「薬品」に相当するものであり、製品の裏書き(成分表示)などを見ても、たいていの場合は塩化ベンザルコニウムなどの強力な除菌剤が主体であったり、ティーツリーオイルなど植物系のオイルを使っていても合成界面活性剤が含有されていたりなのです。


予防と治療、予防と駆除
はまったく別物です。
ペットケアで犯しやすい間違いがここにあります。

垂れ耳犬の耳の管理は、私たちが自分の子供に「手を洗いなさい」「顔を洗いなさい」「うがいをしなさい」と促すこととほぼ同意義なのです。

病気でもなく健康な個体に、薬剤を使用したケアをするのは本末転倒です。
耳が病気でないかと疑われたら早々に獣医さんに見てもらうべきであり、日常的に耳の中へ薬剤に相当するものを注入するのは、元来人間や動物の皮膚の健康に必要な皮膚常在菌(必要菌)まで殺すことになり、かえって病気を促すことになりかねません。

特に体表の清浄に関してはこのことを肝に銘じてください。
私たち動物は菌によって生かされている
のです。


また、犬の皮膚はヒトよりもデリケートであります。
原理原則を踏まえて、我が子と同じように日常の健康ケアを考えましょう。






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